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2024年01月10日
2024年IIT髙梨会長年頭のご挨拶
東京都の「東京大改革2.0」と連携し、地域社会や会員企業の皆様へ貢献
2024年の新年を迎えるにあたり、謹んでお慶び申し上げます。
3年余にわたる新型コロナウィルス感染症も、昨年5月の2類から5類への変更を受けて、ようやく「ビヨンド・コロナ」の掛け声のもと、正常化に向けて歩み始めました。情報サービス業界にとりまして、この3年間のコロナ体験は、ユーザー企業におけるデジタル活用がこれまで以上の深化を遂げたこと、またそれによって、日本経済の持続的な成長とグローバル競争へのキャッチアップのために、重要な転機を迎えたものと認識しております。半面、ユーザー企業のニーズの高まりを受けて、会員企業における新しい人材の採用はもとより、既存の人材育成の支援にこれまで以上に注力して参りたいと考えております。
さて、東京都では今年、小池政権の2期目にあたり掲げてきた「東京大改革2.0」の仕上げの年となります。当協会では、2030年に到来する79万人のIT人材の需給ギャップに対応するため立ち上げた「Tokyo P-Tech事業」の趣旨に賛同し、2028年までを見据えて東京都と連携をしているところです。また東京都では、eスポーツの普及と関連産業の振興、若者へのeスポーツ関連業務への啓発を目的とした「東京eスポーツフェスタ」を開催されており、2021年度より協賛をさせていただき、微力ながらも、次世代のデジタル産業を担う若者たちを応援しております。
また昨年秋には、2030年に向けた「東京デジタル2030年ビジョン」が発表されており、東京都とともに歩むことを通じて、会員企業の皆様の企業価値の向上と人材育成、また働きやすさの実現を目指してまいりたいと存じます。全世界に向けて、日本が誇るICTの力を大いに活用した超スマート社会の姿を東京から発信できることを期待しております。
一方で、環境変化に呼応するように社会インフラやサプライチェーンを標的とした高度なサイバー攻撃が増加しており、ここ数年、発注先の中堅・中小企業の被害により、自動車製品を始め、メーカーのサプライチェーン全体が被害受ける事案が発覚しております。これまでよりも広く、踏み込んだ領域にまでセキュリティ対策が必要な時代になっていることを実感しております。とりわけ2024年にはパリ・オリンピック、2025年には大阪万博を控えて、わが国を標的とするサイバー攻撃は一段と激化することが見込まれます。デジタル化が進む一方で、安心・安全なITソリューションに対する社会からの要請は高まっており、提供する我々の責任も高まっていることは再認識したいと存じます。
終わりに、2024年7月には新しいデザインの紙幣が発行されることとなっております。その肖像には、日本の資本主義の父ともいわれ、日本の商工会議所を始め、現在の上場企業500余の企業の創設に関わられた渋澤栄一翁が採用されます。また辰年の今年は、成功という芽が成長していき、姿を整えていくという意味合いを持つ年に当たるそうです。
当協会としても設立40周年を来年に控えて、大事な一年となるものと思います。渋沢翁の旺盛な利他の精神と創業の活力に思いを馳せ、ユーザー企業のデジタル活用に寄り添いながら、会員の皆様のご商売の繁盛と、従業員およびご家族の皆様の幸多く、健康なる日々を心よりお祈りいたします。
2024年1月
一般社団法人東京都情報産業協会
会長 髙梨 輝彦